美容師さん必見!今さら聞けない 毛髪処理剤の基礎知識

ひらめきの電球ヘアケア 方法

物理的ダメージや科学的ダメージによって、複雑化している髪の毛に対してパーマやカラー、ストレートの施術を行うためには処理剤を上手く使って『補う』『守る』ことが大切になってきます。

この記事は完全に美容師さんに向けたプロフェッショナルな内容となっています。

美容師なら知っておこう!前処理剤の重要性

髪のダメージの状態により、前処理剤の重要性は、とても大切だと考えられます。

健康毛は、疎水性の性質を持っていますが、ダメージの進行にともないキューティクルがはがれ、親水性の性質に変化します。ヘアカラーなどを繰り返してダメージを受けた髪は、根元~中間~毛先で髪のダメージに差があるために、髪の状態とダメージ度に合わせて前処理の方法を変え、適切な処理が、求めるデザインに近づける一歩になります。

指先とヒント

各種、毛髪処理剤の基礎知識

コラーゲンPPT

豚などの皮などを酸やアルカリ、酵素で分解して得られる最近では、魚の鱗から得られるものもある。毛髪ダメージを予防・修復し潤いや柔軟性を与える (名称 … 加水分解コラーゲンなど)

ケラチンPPT

羊毛、羽毛などを酸やアルカリ、酵素で分解して得られる。毛髪ダメージを予防・修復する効果が高く、髪にハリコシを与える (名称 … 加水分解ケラチンなど)

シルクPPT

絹繊維を酸やアルカリ、酵素で加水分解して得られる。毛髪ダメージを予防・補修し毛髪をコートし紫外線から守る、ヘアカラーの退色を防ぐ効果がある (名称 … 加水分解シルクなど)

ヘマチン

豚の血液に含まれるヘモグロビンを分解して得られる。カラー施術に使うと酸化発色が促進され、パーマ施術に使うと酸化固定の促進効果があり、弾力、ウェーブのリッジが得られる (名称 … ヘマチン)

CMC

cmcとは細胞膜複合体のことでキューティクル間やコルテックス間に存在している。毛髪の疎水性を高めることでダメージからの保護や水分の保持、毛髪を熱のダメージから保護する (名称 … セラミド2 コレステロールなど)

ヒアルロン酸

鶏のトサカから得られたり、微生物発酵によるバイオ技術によって得られる。非常に多くの水分をキープすることができ、毛髪に潤いとツヤを与える (名称 … ヒアルロン酸)

グルタミン酸

タンパク質を分解して得られるが主に微生物発酵によるバイオ技術で得られる。毛髪に多く存在するアミノ酸、分子量が小さいためダメージを深部から補修するほか、潤いをキープする (名称 … グルタミン酸)

アスパラギン酸

タンパク質を分解して得られるが、現在は酵素を利用して科学的に得られる酸性アミノ酸。分子量が小さいためダメージを深部から補修するほか、NMF成分の一つであり潤いをキープする (名称 … アスパラギン酸)

セルロース

植物を分解して得られる天然高分子ポリマー。毛髪表面をコーティングするため、ツヤ感の向上、サラサラとした感触を与える (名称 … ポリクオタニウム-10など)

セラミド

とうもろこしやお米などの植物や酵母から抽出。水分のキープ、タンパク質の流失を防ぐことでパーマ、カラーの持続性向上を高める (名称 … セラミド2など)

18-MEA

18メチルエイコサンの略。ラノリンなどから得られる。毛髪の疎水性を高め薬剤のダメージから保護、また熱によるダメージからも保護し、パーマ・カラーの持ちをよくする効果がある。(名称 … 脂肪酸、イソアルキルなど)

尿素

科学的に合成。NMF成分の一つであり、毛髪を軟化し潤いを与えることができる。(名称 …尿素)

ペリセア

天然の脂肪酸とグルタミン酸、リジンから作られる。毛髪内部にすみやかに浸透し内部を補修する効果、また毛髪表面をコートし質感を向上させる。 (名称 … ジラウロイルグルタミン酸リシンNa)

まとめ

薬剤に進歩により、処理剤を必要としない場合もありますが、確かな知識を取得しておくと、前処理、後処理などをすることによって、ダメージを最小限に押さえたり、よりクオリティーの高い仕上がりになるのは確かです。